なす!ナス!茄子!~ナスの魅力を引き出す活用術~

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健康

和洋中どのような料理にも大活躍

皆さんは「ナス」のどのような食べ方がお好きですか?

ぬか漬け、天ぷら、揚げ浸し、ラザニア、ラタトゥイユ、麻婆茄子…と色々な料理が浮かぶことと思います。

そう、ナスは和洋中どのような料理にも合う、とても便利な野菜。実は、子ども達の嫌いな野菜では上位にランクインするのですが、大人になるとナス好きが増えるという、興味深い野菜でもあります。

私は、野菜ソムリエ上級プロの高崎順子と申します。今回は、ナスの下ごしらえのコツやおいしい食べ方、ちょっと珍しいナスのことなど、ナスの魅力を大解剖していきます。

ナスのルーツとご当地ナス

図:ナスマップ(alic 独立行政法人農畜産業振興機構 「野菜図鑑」ナスより)

和食の中にもナス料理はたくさんありますが、意外にもナスの原産地はインドです。

インド東部からまず中国に伝わって、8世紀ごろに日本に入ってきたと言われています。奈良に大仏が建立されたころには、もう日本ではナスが食べられていたのですね。

その後、上の図のように全国には様々な「ご当地ナス」が誕生していきます。京都の「賀茂ナス」、大阪の「泉州水ナス」、熊本の「大長ナス」などが有名ですが、皆さまの地元にはどのようなナスがありますか? 私の地元神奈川県では「よこすか水ナス」が昨年ブランド野菜として認定されました。

「水ナス」ですから、アクが少なく、薄く切って麺つゆをかけるだけでサクサクとおいしく召し上がれます。しかし、「水ナス」だから生で食べなくては…という決まりはありません。加熱しても柔らかく味のしみ込みがよいですので、ぜひ、「水ナス」の仲間を見かけましたら、加熱調理もお試しください。

ナスは栄養なし?

「ナスやキュウリは栄養がないのか?」というご質問もよく受けるのですが、栄養のない野菜はありません。

確かに淡色野菜であり、水分が93%を占めますが、9割以上が水分である野菜は、トマトやほうれん草など珍しくありません。また、ナスは皮の部分に「ナスニン」というアントシアニン系の色素を含み、その他食物繊維、カリウムなども含まれています。野菜の栄養は単体よりも食材全体の中で力を発揮します。味の主張が少なく、加熱するととろけるような口当たりでたくさん食べることができるナスは、様々な食材と組み合わせて、たくさん召し上がっていただきたいと思います。

(引用元)

・文部科学省 日本食品標準成分表2015年版より

http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/11/30/1365343_1-0206r8_1.pdf

・からだにおいしい 野菜の便利帳(2010年3月25日発行)

監修:板木利隆/発行者:高橋秀雄/発行所:高橋書店

ナスの品種色々

最近は青果専門店だけでなく、スーパーの店頭でも珍しいナスを見かけるようになってきました。

ずらりと並んだナス達。左から、「大長ナス」「マー坊ナス」「米ナス」「青ナス」「ゼブラナス」「トルコナス」、もっとも一般的な「千両ナス」そして小さい「小ナス」です。

ナスの皮と上手に付き合いましょう

「ナス紺」ともいわれる美しい深い紫色ですが、お味噌汁やカレーが黒ずんだ経験はございませんか?

ナスの皮の色(アントシアニン系の色素成分)は、煮ると紫色が溶出し、煮汁の色をくすめてしまいます。色鮮やかに仕上げたい時には、素揚げをしたり、お漬物の際はミョウバンを使ったりという方法があります。また、素揚げによる油の摂り過ぎが気になる方は、思い切って皮を全部剥いてしまって蒸すと果肉のみをおいしくいただけます。以下、用途に合わせてご紹介していきます。

ナスのお勧めレシピ① マー坊ナスで「とろとろ麻婆茄子」

どんなナスでも作れますがここでは細長い「マー坊ナス」という品種で作った麻婆茄子をご紹介します。

名前の通りもちろん麻婆茄子に良く合うナスです。

<材料>4人分

・ナス 4本(300g程度)

・合いびき肉 200g

・ゴマ油 小さじ1

・ニンニク/ショウガ 各1かけ

・長ネギ1本

★合わせ調味料(お湯200㏄、みそ大さじ2、酒/しょう油 各大さじ1、砂糖小さじ2)

・水溶き片栗粉 (大さじ1+水大さじ1)

<作り方>

①ナスは乱切りにしたのち、塩水に数分放つ。しっかりと水分を拭き取り、180℃前後の油で素揚げする。

(この下処理で、揚げた際の油の吸収を抑えながら、色止めが出来ます。)

②ニンニク、ショウガ、長ネギはみじん切りにする。

③フライパンにゴマ油、ニンニク、ショウガを入れて中火で熱し、香りが出てきたらひき肉を入れる。肉の色が変わったら★合わせ調味料と長ネギを加え、ひと煮立ちしたら①のナスを加え、水溶き片栗粉で仕上げる。

 ナスのお勧めレシピ② 皮を剥いて、さっぱり蒸しナス

ナスの果肉の淡いグリーンが美しいレンジ蒸しナスのレシピです。火を使わずに、レンジで簡単にナスが調理できます。

<材料>4人分

・大長ナス1本(※通常のナスなら3本程度)

・ポン酢/かつお節 お好みの量

・ゴマ油 少々

<作り方>

①大長ナスは皮をむき、食べやすい長さにカットして、数分水にさらす。

②耐熱皿に乗せ、ふんわりとラップをして、電子レンジで加熱する(500ワットで3分程度)

③出てきた水分を切ってお皿に盛り付け、ポン酢、かつお節、ゴマ油少々をかけて出来上がり。

 

さらにこちらの写真は、紫縞模様の「ゼブラナス」と真っ白の「トルコナス」の田楽です。

もとの色がどんなに鮮やかでも、皮を炒めると全て茶色になりますので、色を活かしたい時は輪切りにして、皮に直接熱源が当たらないように火を通すと、仕上がりがきれいです。今回は、蒸し焼きにしていますが、米ナスや青ナスなどにも向く調理法です。

秋ナスをおいしく、楽しく!

ナスをますます好きになっていただけましたでしょうか。

残暑が厳しい時は、さっぱりとお漬物や揚げびたしなどで、秋が深まってきたら、ショウガや味噌を効かせて中華料理や田楽にと、長くナスを楽しんでいただければ幸いです。

この記事を書いた人

高崎 順子

野菜食育家、野菜ソムリエ上級プロ

農学部卒業後、食品メーカーでの商品開発、食業界のマーケティングリサーチの仕事を経験。その後、ビジネス現場での経験を活かし、「野菜・果物」により近い生活・食トレンドを交えた食育活動(野菜セミナー、料理教室等)を「野菜食育家」として主催している。

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