小さな芽にパワーがいっぱい!スプラウトの楽しみ方

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健康

スプラウトってなんでしょう?

スプラウトと聞くと、ブロッコリースプラウトを思い浮かべる方が多いかもしれませんが、実は私たちに身近な「もやし」もスプラウトの仲間です。スプラウトとは「食用にする植物の新芽」の総称で、主に豆類や野菜類の種子を発芽させたものです。

私は、野菜ソムリエ上級プロの高崎順子と申します。「スプラウトコンシェルジュ」として、スプラウト類の魅力や使い方を伝える活動もしておりますので、今回は驚くべき栄養成分や注目の新品種まで、スプラウトの世界を余すところなくお伝えしていきます。

ではまず、スプラウトにはどのようなものがあるかご紹介します。写真の最も手前にある短いものが「ブロッコリースプラウト」、左の赤いものは「赤軸大根のかいわれ」、右端は「豆苗(えんどう豆の新芽)」になります。似たように見えますが、それぞれに個性があります。ブロッコリースプラウトは柔らかく、かいわれ大根はピリリと辛みを感じ、豆苗は豆の香りがほのかにして、若芽ではありますが元の植物の特徴をしっかりと感じることができます。この他にも、青果店の冷蔵ケースには様々な種類が並んでいますので、じっくり見てみると新発見があることでしょう。

スプラウトってどうやって育てるの?

取材協力:三和農林株式会社 蓮田農場

こちらは、スプラウトの圃場見学に伺った時の様子です。スプラウトの圃場というと、もう少し人工的な、工場のような場所をイメージしていたのですが、高い天井からさんさんと日光が降り注ぐ場所でスクスクと芽が育っていました。一面、ふさふさの緑の絨毯のようです。こちらの写真で発芽から3日目くらいで、さらに2倍くらい丈が伸びたら出荷準備に入ります。圃場では、成長段階をずらして計画的に栽培されており、一年中安定供給されている仕組みを知ることも出来ました。

 

若芽の栄養と成長後の比較

かわいらしい芽ですので一見すると栄養はそれほどでも? という印象もありますが、実はこの芽には栄養が詰まっています。「豆苗」はグリーンピース(えんどう豆)の若芽、「かいわれ大根」は大根の若芽ですので、それぞれを比較した図をご覧ください。

図:豆苗、グリンピース、かいわれだいこん、だいこんの主な栄養成分(100g中)注1)

特に「β-カロテン」や「ビタミンC」などが若芽に多く含まれていることがわかります。発芽したばかりですので、これから成長するパワーを秘めた状態とも言えます。また、ブロッコリースプラウトは機能性成分「スルフォラファン」を多く含むことで注目を浴びました。「スルフォラファン」は抗酸化作用があり、がんや生活習慣病予防の効果が期待されています注2)

引用元:注1)

日本食品標準成分表2015年版(七訂)より抜粋

http://www.mext.go.jp/a_menu/syokuhinseibun/1365419.htm

引用元:注2)

一般社団法人 日本生活習慣病予防協会HPより

http://www.seikatsusyukanbyo.com/calendar/2015/002904.php

買いやすい・保存しやすい・使いやすい!

栄養価の高さだけではなく、ほぼ安定した価格で一年中出回っていることも、スプラウトの魅力の一つです。パック包装で手に取りやすく、軽いので購入しやすい上に、冷蔵庫の中でも整然とおさまります。使うときは、芽の下の部分をハサミで切り取り、サッと洗えば準備完了。包丁いらずですぐに使えるのは嬉しいですよね。

生でも加熱でも、用途は色々

それでは、使い方をいくつかご紹介していきます。

まずは、定番ですが、何にでも「乗せる」ことが出来ます。わが家でよく登場するのが、豚シャブなどのお肉のサラダに敷く&乗せる、「冷やしそうめん」などの麺類に何種類かブレンドしてトッピングです。豆苗を「生」で使うことで、よりシャキシャキ感と豆の風味を感じることができますし、肉料理の油を適度に吸ってさっぱりといただくことができます。

また、レッドキャベツや赤軸大根のスプラウトは彩りもよく、ピリッとした苦味が薬味のようにアクセントをつけてくれます。一方で、焼きそばやお好み焼きなどに加えて炒めるとあっという間に1パックを使い切ることができます。

ちょっと余らせてしまうかな? と不安な場合は、ぜひ、おみそ汁等の仕上がりに加えてみましょう。一気に野菜感がアップします。

 

期待のニューフェイス「そらまめ豆苗」

色々種類がある中で、最も大きい芽が「そらまめ豆苗」。その名の通り、「そらまめ」の若芽ですから、豆からすでに大きいのが分かります(写真左が豆苗、右がそらまめ豆苗)。2014年に開発されたばかりで、100g中の総ポリフェノール量が1520mgと赤ワインの数倍以上のポリフェノールが含まれています注3)

引用元:注3)

・赤ワインポリフェノール量:国民生活センター調べ

http://www.kokusen.go.jp/pdf/n-20000508_1.pdf

・そらまめ豆苗ポリフェノール量:三和農林ホームページより 一般財団法人日本食品分析センター 調べ

http://sanwanorin.co.jp/products/%e3%81%9d%e3%82%89%e3%81%be%e3%82%81%e8%b1%86%e8%8b%97/

気になる味ですが、やはり「そらまめ」の風味をしっかりと感じることができます。茎が太めで歯ごたえが絶妙で、葉は柔らかいので、「生」で食べることをお勧めします。少し濃い味付けにも負けていません(写真上:韓国風チョレギサラダ/下:エスニックサラダ)。量を食べたいときは、スクランブルエッグの仕上げに入れてほんの少し火を入れるとカサが減って食べやすくなります。

スプラウトは日々の野菜摂取の頼もしい味方

使い方はシンプルなのに、どんなジャンルの料理にも合い、栄養と彩りをプラスしてくれるスプラウト達。お気に入りのものを常備しておくと、忙しくて自炊しづらいときや、野菜不足が気になるときなどにとても重宝します。写真はたっぷりのスプラウトと好みの具材をトルティーヤで巻きこんだラップサンドで、料理教室でも人気のメニューです。

普段使いから、ちょっとしたパーティーメニューまで、色々と試していただければ嬉しく思います。

この記事を書いた人

高崎 順子

野菜食育家、野菜ソムリエ上級プロ

農学部卒業後、食品メーカーでの商品開発、食業界のマーケティングリサーチの仕事を経験。その後、ビジネス現場での経験を活かし、「野菜・果物」により近い生活・食トレンドを交えた食育活動(野菜セミナー、料理教室等)を「野菜食育家」として主催している。

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