さあ、大根を丸ごと一本使い切りましょう!

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健康

寒くなってくると「おでんの鍋底大根」が食べたくなります。煮汁の味がしみ込み、ほろりと箸で崩れる大根はたまりませんよね。

大根はほどよくボリュームがあり、旬の時期は1本100円ほどで出回る、冬に大活躍の野菜の一つです。

私は、野菜ソムリエ上級プロの高崎順子と申します。今回は「大根を丸ごと一本」使い切る方法をお伝えしながら、葉も根も、そして皮まで、全く無駄がない大根の魅力に迫りたいと思います。

大根の旬と産地

大根は日本では全国的に栽培されていますが、北海道や千葉、青森県などが出荷量上位の産地です。

私の地元神奈川県も三浦半島を中心に大根の生産が盛んで、冬の間は選果場に大根がずらりと並び、壮観です。

真っ白で中央部分が膨らんでいる「三浦大根」が有名ですが、現在の主流は根の上部がやや黄緑色の「青首大根」です。

葉付き大根はとってもお得です!

野菜売り場で葉付き大根に出会えたら、それはとてもラッキー。

葉がみずみずしいものは大根そのものの鮮度がよいですし、以下の表のように、葉にも様々な栄養があります。

[表:大根の栄養の比較表]

大根の葉はカルシウムやβ-カロテンなどが豊富なことがわかります。※1)

一方で、根にはデンプンを分解するアミラーゼ(ジアスターゼ)をはじめとする消化酵素が含まれており、胸やけ・胃もたれ改善に効果があります。※2)

酵素は熱に弱いため、効果を期待する場合は生で食べるとよいでしょう。また、葉はしおれやすく、葉がついたままだと根の栄養を吸い上げて、根もしおれてくるため、葉付き大根は購入後すぐに葉と根を分けてしまいましょう。

(引用元)

※1)文部科学省 日本食品標準成分表2015年版より

http://www.mext.go.jp/component/a_menu/science/detail/__icsFiles/afieldfile/2016/11/30/1365343_1-0206r8_1.pdf

※2)体を整える野菜事典

監修:一般社団法人日本野菜ソムリエ協会/共同発行人:井野澄恵、熊谷みのり/発行所:株式会社宝島社

大根一本を使った食卓例

料理教室でも、「野菜を丸ごと使い切る」というテーマは毎回人気があります。もちろん、保存の工夫をすることで余り野菜を上手に使い回すこともできますが、新鮮な野菜を「丸ごと一気に使い切る」のも魅力的ですよね。大根一本を使い切った、ある日の食卓をご紹介しましょう。

・大根の葉⇒大根の葉チャーハン

苦味を和らげた常備菜の「大根の葉ふりかけ」を作り、それをチャーハンにしました。

・大根の根の上部⇒大根とスプラウトのサラダ

大根の根の上部は辛みが少なく、みずみずしいため、縦に切ってシャキシャキ感を出し、生でいただきます。

・大根の根の真ん中⇒ぶり大根

大根の根の真ん中はまっすぐで甘みと辛みのバランスよく、比較的柔らかいので、煮物にむきます。

・大根の根の下部⇒なめこのみぞれ汁

大根の根の下部は辛みが強いので、大根おろしに。鍋や汁物の仕上げに入れると、皮つきでおろした場合でも辛すぎず、一度にたくさん食べられます。特になめことの相性は抜群です。

・大根の皮⇒ゆかり漬け

皮は辛みが強く食感も固いので、きんぴらや漬物がおすすめです。今回は縦細切りして、すし酢とゆかりで漬けました。

以上で、大根一本を使い、4人分のメニューが出来ました(葉と皮は常備菜として、別の日にも使えますね)。

万能に使える「葉」の使い方

大根の葉や茎は繊維がしっかりしていて苦味があるため、サッと下ゆでするのがポイントです。下ゆでした葉は、細かく刻んで塩とゴマと一緒にご飯に混ぜれば簡単に「菜めし」として楽しめます。さらに我が家の常備菜「大根の葉のソフトふりかけ」をご紹介します。大根の葉チャーハンでも使ったものです。

<材料>

・大根の葉 1本分 ・ゴマ油 大さじ1 ・桜海老 10g程度 ・かつお削り節 5g ・しょう油 小さじ1 ・いりゴマ 適量

<作り方>

1.大根の葉は1~2分下ゆでし、みじん切りにする。

2.フライパンにゴマ油を入れて中火で熱し、桜海老を入れて香りが出てきたら、1の大根の葉を入れて炒める。

3.しんなりしたら、かつお節・しょう油を入れて全体に混ぜ、いりゴマを振って出来上がり。

おにぎりや卵焼きなど、何にでも混ぜて使えますので、とても便利です。

 

レンジで下ゆで!「根」の使い方

煮物などを作るとき、味のしみ込みをよくするために下ゆでをしますが、電子レンジでの加熱でも代用できます。輪切りにした大根を耐熱容器に入れてふんわりとラップをし、竹串がスッと通るまで加熱しましょう。この下処理を使った「大根ステーキ」の作り方をご紹介します。

<材料>4人分

・大根 1/2本  ・ゴマ油大さじ1 ・バター10g ・醤油大さじ1

<作り方>

電子レンジで下ゆでした後、ゴマ油で両面をこんがり炒め、仕上げにバターと醤油を加えてからめます。

大根をたくさん使えて、ごはんが進む美味しさですので、ぜひ、試していただければと思います。

カラフル大根もアクセントに

「青首大根」の他、冬は各地で様々な大根が出回ります。皮が赤くて中が白い「レディサラダ」、皮は薄緑で中が赤紫の「紅芯大根」などは一気に食卓が華やぎます。これらのカラフル大根は、ぜひ薄切りにして生で召し上がってみてください。ちょっとしたオードブルにも大活躍です。

もう、大根が食卓に欠かせなくなりそうですよね。一本の大根をパパッと使い分けて、食卓の強い味方にしましょう。

この記事を書いた人

高崎 順子

野菜食育家、野菜ソムリエ上級プロ

農学部卒業後、食品メーカーでの商品開発、食業界のマーケティングリサーチの仕事を経験。その後、ビジネス現場での経験を活かし、「野菜・果物」により近い生活・食トレンドを交えた食育活動(野菜セミナー、料理教室等)を「野菜食育家」として主催している。

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