ポイントは普段の食事!生活習慣病を防ぐには?

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健康

日本人の平均寿命は年々伸びており、男性で80歳、女性で87歳と世界でも上位の長寿大国です。

しかし、糖尿病、高血圧、脂質異常症といった生活習慣病、さらには認知症、寝たきりの方なども少なくはなく、問題となっています。生活習慣病は、運動不足やストレス、喫煙、過度の飲酒などの積み重ねによって起きることが分かっており、食生活も大きく関与しています。また、日本人の死因の上位である「悪性新生物(がん)」、「心臓病」、「脳卒中」は、生活習慣病の代表です。

現在、日本は高齢化が進んでおり、いつまでも健康でいるには、生活習慣病の予防が重要になります。自分では当たり前だと思っていた食生活が、実は生活習慣病に関わるケースの可能性もあります。

申し遅れましたが、私は管理栄養士の峰 奈津季と申します。現在、「想いをカタチにする」をモットーに、【ちゃあみー】というフードユニットで活動をしております。管理栄養士という資格を活かし、相手のカラダや健康を想うメニューや食事アドバイスをしております。

今回は生活習慣病を防ぐためにできる食生活改善のポイントをお伝えいたします!

食生活のポイント①減塩を心がける

日本人は、塩分を多く摂りすぎる傾向にあります。

なぜなら、和食では欠かせない味噌やしょうゆといった調味料に塩分が含まれていたり、近年ではファストフード、コンビニ弁当、出来合いの惣菜にも多く含まれているからです。

日本人の食事摂取基準では、男性8.0g未満、女性が7.0g未満が目標値として掲げられていますが、現在の日本人の食塩摂取量は1日9.7gです。食塩摂取量は減少傾向にはありますが、まだまだ摂り過ぎているのが現状です。

塩分を摂りすぎることによって、高血圧につながることが分かっていて、進行すれば動脈硬化のリスクが高まります。動脈硬化により、脳梗塞や心筋梗塞のリスク、また、腎臓に負担がかかるため、腎臓病にも関わることもあります。減塩することにより、高血圧だけではなく、様々なリスクを防ぐことができるのです。

それでは、単純に料理を薄味にしたらいいのでしょうか?

答えはNOです。今までの食事からいきなり味を薄くしてしまうと、食事に対して物足りなさを感じ、反動でソースやしょうゆを大量に使用する可能性があります。調味料は小皿に出して、使用する量を決めるのが良いでしょう。また、出汁の味を濃くしたり、カレー粉などのスパイスを使ったり、レモン汁やお酢を使って味にメリハリをつけることによって、塩分を控えめにしても満足感を得られることができます。

参考までに、主な調味料の塩分量を載せておきます。

・食塩 小さじ1=6g 大さじ1=18g

・しょうゆ 小さじ1=1g 大さじ1=3g

・みそ 小さじ1=0.7g 大さじ1=2.2g

・ウスターソース 小さじ1=0.5g 大さじ1=1.4g

・ケチャップ 小さじ1=0.2g 大さじ1=0.5g

・マヨネーズ 小さじ1=0.1g 大さじ1=0.2g

・バター 小さじ1=0.1g 大さじ1=0.2g

こちらの塩分量を目安に、実際に作っているおかずや汁物の塩分量を算出してみてください。調味料の組み合わせによっては塩分が多くなっていたり、抑えられたりすることもあります。それぞれの調味料の塩分量を把握しておけば、使いすぎを防ぐこともできますよ!

(引用元)

・厚生労働省 平成26年国民健康・栄養調査報告 より

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou/dl/h26-houkoku.pdf

・日本人の食事摂取基準(2015年版) (2014年8月1日)

監修:菱田 明,佐々木 敏/発行者:第一出版/発行元:第一出版

食生活のポイント②脂質と上手に付き合おう

日本人の脂質摂取量は、食の欧米化が進んだことにより、脂質を摂りすぎている傾向にあります。脂質を摂りすぎると、血液中の中性脂肪や悪玉コレステロールが増加し、これもまた動脈硬化につながります。

この中性脂肪や悪玉コレステロールを減らすにはどのようなことに気をつければ良いのでしょうか?

実は、脂質には先述したような体にとって悪い働きをするものもあれば、いい働きをするものもあります。

脂質は飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸の2種類があります。飽和脂肪酸は、中性脂肪や悪玉コレステロールを増加させる働きがあり、バターや肉などの動物性食品に多く含まれています。不飽和脂肪酸は悪玉コレステロールを下げる働きがあり、オリーブオイルやいわし、さばなどの青魚に多く含まれています。ただし、脂質はどちらにしても高カロリーになるので、食べ過ぎには注意してくださいね。

また、野菜やきのこ類に多く含まれている食物繊維にもコレステロールを低下させる作用がありますので、積極的に摂ることをおすすめします。

食生活のポイント③血糖をコントロール

私たちは普段食事をすると、糖質を分解してブドウ糖になり、血糖値が上がります。

血糖値が上がると膵臓から出るインスリンというホルモンが血糖値を下げ、食後2〜3時間ほどで元に戻るといったように血糖をコントロールしています。しかし、インスリンの分泌や効きが悪くなってしまうことによって血糖値が高くなりすぎてしまったり、なかなか下がらなくなる人もいます。これが糖尿病のはじまりです。

現在、糖尿病が強く疑われる人の割合は、20歳以上で男性が15.5%、女性で9.8%となっています。血糖値を上手くコントロールできないと糖尿病の発症や、動脈硬化のリスクが高まることになります。ここでは血糖を上手にコントロールするための食生活のポイントについて簡単にご紹介いたします。

血糖は、糖質を摂取した際に上がりやすいため、糖質の多い食べ物を大量に摂取することはNGです。例えば、甘いお菓子や清涼飲料水、白米、小麦粉を使用しているパンやパスタ、うどんなどが挙げられます。もちろん、全く食べてはいけないというわけではありませんが、「どか食い」は注意です。一気に血糖値を上げてしまい、下げるのに時間がかかってしまいます。

反対に、血糖値を上げにくい食べ物は、玄米や全粒粉のパンなどです。これらは精製度が低く食物繊維が多いのが特徴です。また、砂糖も白砂糖よりもきび砂糖をおすすめします。

注意していただきたいのが、野菜の中でも里芋やれんこん、かぼちゃなどは糖質を多く含んでいます。食物繊維をしっかり摂るという意味でも野菜は摂っていただきたいのですが、血糖値が高めの方は糖質の高い野菜にも気をつけてみてください。

食べる順番は、食物繊維の多いものから順番に摂ることによって、糖質を摂っても血糖値をゆるやかにコントロールすることができます。最初に野菜、次にお肉や魚、最後にお米やパンのように食べることをおすすめします。

(引用元)

・厚生労働省 平成26年国民健康・栄養調査報告 より

http://www.mhlw.go.jp/bunya/kenkou/eiyou/dl/h26-houkoku.pdf

まずはバランスよく食べることから

生活習慣病を防ぐための食生活のポイントを3点あげさせていただきました。いかがでしたでしょうか?

普段の食生活の中でも取り入れられることはたくさんあるかと思いますが、いっぺんにやるのではなく、できることから少しずつ実践していきましょう。まずは、適量でバランスの良い食事が一番の基本です。一つの調理法や食材に偏らず、旬の食材を使って食事を楽しんでください。

この記事を書いた人

峰 奈津季(みね なつき)

管理栄養士、薬膳コーディネーター。
医療食を取り扱う食品メーカーで営業を2年間経験。社会人になってからより、手作りの料理の大切さを強く思うようになる。現在はフードユニット【ちゃあみー】の管理栄養士として、栄養・健康に関する記事やコラムの執筆。誰かに伝えたい想いを料理にする、をモットーにレシピ開発も行っている。

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