検定受験してみようかな計画③ 薬膳・漢方検定を受験!

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心の豊かさ

秋晴れのとある日曜日。

東京は御茶ノ水に、薬膳・漢方検定を受験しに行ってきました!

日曜日の学生街で スズメに襲われる

カフェや楽器店が立ち並ぶ御茶ノ水駅周辺は、日曜日でもたくさんの人が出ていました。久々に気持ちの良い天気ということもあり、ゆったりと街歩きを楽しんでいるという和やかな雰囲気に満ちています。

一方、こちらの心中はこれから始まる試験を前に、穏やかではありません。古書店にも寄りたい、おいしいものも食べたい。街全体が手招きするような数々の誘惑を尻目に、コンビニのおにぎりが入ったレジ袋を下げて、明治大学リバティタワーにまっしぐらです。

開場まで時間があったので、タワー前の広場でおにぎりを食べようと口を開けた瞬間。猛烈なスピードで頭上から何かが落ちてきました。スズメでした。私の高菜おにぎりの一部をくわえたスズメは、大胆にも目の前に着陸してツンツンと白米をつついています。

おにぎりの米をくわえるスズメ。

御茶ノ水の高層ビルのふもとでスズメに襲われるとは……。

この試験、大丈夫だろうか。と、己の勉強不足を都合よくスズメに仮託しようとしながら、会場に入りました。

受験までの日々

部屋の中を見渡すと、50名ほどが着席しています。ざっと見た感じでは女性が7割、男性が3割といったところでしょうか。年齢層はかなり幅広いようです。みなさん一様に公式テキストを開き、直前対策に余念がありません。私も、自作の表を見返しながら、最終チェックをしました。

前回「検定受験してみようかな計画②」で勉強用のノートとペンを購入したことをお伝えしましたが、試験勉強は思うように捗りませんでした。2週間前になって、これではまずい!と強行手段をとることに。無謀にも、いきなり模擬試験に挑戦。もちろん、正答率は3割ほど。そこから解説を読み込むうちに、重要な部分や出題されやすい部分がわかってきます。

そこから翻って、テキストの重要部分をペンでマーク。徹底的に覚えます。マークしたところが隠れる下敷きで、ひたすら暗記の作業です。ついにお勉強グッズが活躍できました。

どうしても覚えづらく、でもここからの出題が非常に多い「五行式体表」はエクセルでいくつもブランクの表を作り、とにかくそこに書き込み、添削を繰り返しました。すべて暗記できたのは、試験前日でした。

すでに身についていることも? 実は身近な漢方の知識

薬膳・漢方検定では、漢の時代から伝わる中国医学を日本の風土に合わせて発展した漢方の歴史から、養生のポイントや漢方の理論に基づいた薬膳の考え方、食材ごとの働きなどについて、幅広い知識が問われます。

テキストには干物25点、野菜32点、肉魚その他18点の食材が紹介されています。それぞれ甘、酸などの味を表す「五味」、身体を温めるのか冷やすのかなどの性質を表す「五性」、腎や肺などの「五臓」のどこに優先して作用するかを表す「帰経」の特徴があり、それを全て覚える必要があり、はっきりいってかなり大変です。

とはいえ、これらの特性を生かした食べ方は自然に私たちの暮らしに溶け込んでいることも少なくありません。例えば、秋から冬においしいリンゴは、パイに乗せてシナモンをかけて焼いて食べますよね。リンゴの五性は「冷」。ですから、寒い季節には「温」の作用を持つシナモン(桂皮)と食べると体を冷やさずに食べることができるのです。また、カニ料理にはよくお酢とショウガの千切りがついてきませんか? カニの五性は「寒」なので、これも「温」のショウガと一緒に食べることで、冷やし過ぎを防げるというわけです。このように、知らずに生活に溶け込んでいる漢方の知恵はたくさんあります。

ということは、ゼロから全てを暗記するということではないのです。「なるほど。だから食べ過ぎるとお腹が痛くなるぞ、と言われたのね」と、昔からの言い伝えが理論として説明されるような面白さを感じました。

また、身体の不調のサインを見て「気血水」の何が不足しているのか、何が滞っているのかを知り、適切な養生をするというのも漢方の考え方のひとつ。「お腹が張るし、気持ちが落ち込む。もしかして、これは『気滞』?」と思ったら、気を巡らせるセロリや紫蘇などを食事に加える。「体が重い。舌が少し腫れぼったいな。雨が降っているし、もしかしたら、『水滞』?」と思ったら余分な水分を出すとうもろこしやきゅうり、紅茶などを摂るようにしてみる。そんな養生で、自然に不調を改善することができるかもしれません。

試験勉強中の身ながら、少しずつこうした知識を増やして工夫してみると不思議と体調が安定してくる実感がありました(素直な性格です)。何より、不調の時の対処法を知っているというだけで心強いということは間違いなくありました。

そして試験は……

ついに100問の選択問題を解く、60分間の試験が始まりました。この試験は試験開始後に問題用紙への書き込みが禁止されていなかったので、スタート一番、余白に覚えたての「五行式体表」を書きました。これだけでおよそ5分。でもこれはロスではありません。後に必ず出題される木火土金水の五行×五臓、五色、五性などのマトリックスからのあらゆる問題に即答できる、大切な一覧表なのです。

解答を始めると、細かい部分までまんべんなく出題されており、どこに書いてあったかは覚えているけれど最後の2択が絞れない!と悶えるようなシーンが何度も訪れました。100問全て解き終わったのは、終了3分前。フルに頭と鉛筆を動かした60分でした。

教室から出ると、ぞろぞろと試験を終えた見知らぬ仲間たちがエスカレーターを降りていきます。「この人たちもみんな、落ちても受かっても、勉強した知識のおかげで体調良くなってるのだろうな」と思うと安らかな気持ちになりました。

御茶ノ水に聳え立つ、リバティタワー。

試験勉強での浅い知識で漢方についていろいろ書いてしまいましたが、試験の合否はわかりません(執筆時)。とはいえ、めでたく合格していたら、初級の漢方養生指導士を目指してもよいかなとも思えるほど、勉強は面白いものでした。合否はともかく、一つの目標に向かって勉強すれば、何かしら身につくものはあるものだと知った初秋でした(やっぱり合格したいけれど! 笑)。

この記事を書いた人

青葉まどか

仙台市出身。趣味は本、音楽、映画、という典型的インドア(元)少女。ライター。腰痛持ちだが、時々喫茶店で手伝いもする。「やるなら楽しく、真剣に」がモットー。

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