今だからこそ知っておきたい相続についての基礎知識

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終活

先日、50代の先輩方が二時間ドラマの話をしていました。ドラマのストーリーを簡単にまとめると親の遺産相続が問題となり、兄弟間でいざこざが起こるといったもの。遺産で揉めたくないわよね~というセリフで話題は終了しました。

もしかするとあなたも相続の問題とは無関係だと思っていませんか。

数字から見た、日本の相続問題の現状

ここに怖いデータがあります。

2012年、遺産分割調停の申し立ては約12,000件を超え、実際に裁判へと至ったケースは約7,500件と決して少ないとは言えない数字が出ています。(注1)

約7,500件――多いとは言ってもごく一部お金持ちの家庭だけだろう……と勘違いしてはいけません。少し古いデータにはなりますが、2007年に遺産分割事件で扱った財産額でいちばん多かったのが1,000万円以上5,000万円未満で44.0パーセント。続いて1,000万円未満が29.1パーセント5,000万円未満までの相続で調停の申し立てまで発展した数字は、73.1パーセントとかなり高い数値です。(注2)

相続の問題は一部のお金持ちだけのトラブルではなく、とても身近な問題。1,000万円以下の遺産であっても揉めるケースは多々あるのです。うちはそれほどの遺産がないから~と軽く考えていたとしても、故人が株券など家族が把握していない資産を持っていた……ということも充分に考えられます。

何も考えずにいると、「身内と縁を切る」「調停申し立てに発展してしまった」など大変なトラブルへと発展するかもしれません。

そうならないために……今回は最低限知っておいていただきたい相続についての基本的な知識をご紹介していきます。

注1 データ参考:相続めぐる対立、裁判所で調停 決着への流れは
http://www.nikkei.com/article/DGXZZO72568000R10C14A6000000/
注2 データ参考:相続で一番もめるのは遺産2000万円程度
http://style.nikkei.com/article/DGXNMSFK1201K_S2A110C1000000

Q.そもそも「相続」とは具体的にどんなことなの?

A.亡くなった人が所持していた財産を受け継ぐこと。

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不動産や株券など亡くなった方(被相続人)が所持していたものを、家族や兄弟といった一定の身分関係にあった人(法定相続人)が受け継ぐことを相続と言うのはご存じの方も多いはず。土地や家などプラスの相続が目立っていますが、もちろんマイナスの相続もあります。

よくあるトラブルが亡くなったあとに多額の借金が判明するといったケース。民法896条には「財産に属した一切の権利義務を承継する」とあり、マイナスの財産も受け継ぐ必要はあります。

生前から聞かされていたならばまだしも、突然数千万円の借金を背負わされるなどたまったものではありません。借金を回避するためにあるのが「相続放棄」。相続人には相続をするかどうか選ぶ権利があり、放棄すればマイナスの遺産を受け継ぐ必要はなくなります。その際は同時にプラスの遺産も放棄したことになるので注意が必要です。

Q.実際にいつまでなど、相続の手続きをする期限はあるの?

A.亡くなった日から相続開始。最初の手続きには3カ月のリミットがあります。

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しばらくは葬儀などで慌ただしく過ごすことになりますが、相続に関する最初の手続きには3カ月のリミットが。こちらは先述したマイナスの遺産を引き継いだ人に発生します。相続開始日から3カ月以内に、家庭裁判所に相続放棄をした申し出が必要です。

また、相続放棄の他に限定承認という制度もあり、こちらはプラスの遺産-マイナスの遺産をし、余りが出ればプラス分を相続できるというものです。資産がプラスになるかどうか分からないときはこちらを利用します。

こちらは財産目録と相続人全員で手続きをする必要があり、かなりタイトなスケジュールで動かなくてはいけません。

相続放棄、限定承認いずれの場合も家庭裁判所にて所定の書類に書き込み、戸籍謄本など必要書類をあわせて申請します。相続人全員が共同での作成が必須です。

もし3カ月以内に申し出をしなかった場合はマイナス分も相続を認めたことに。ただし、疎遠になっているなど死後3カ月以内に知ることができなかったとします。その際は亡くなった事実を知った日から3カ月となります。

Q.相続税は相続があればみんな支払わなくてはいけないの?

A.相続額によります。現在の日本では4人に1人程度が対象と言われています。

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相続が発生したからといって、全員が相続税の対象ではありません。まずは相続税がかかるかどうか、相続財産の全体を知ることからスタートします。遺言書があればそれに従い、ない場合は自分たちで調べることに。

そもそもの遺産総額は下記の式で導き出します。

(相続財産・みなし財産・3年以内の贈与財産の合計)- (非課税財産+債務控除)

☆預貯金を相続する場合は銀行や郵便局の支店名まで特定が必須
☆みなし財産……弔慰金や保険金など

課税価格の合計額が遺産にかかる基礎控除額以下の場合、申告は不要となります。

基礎控除額は下記の式で導き出します。

3,000万円+600万円×法定相続人数

簡単に言うと……
遺産総額<3,000万円+600万円×法定相続人数となれば相続税申告の必要はありません。(注3)

Q.相続税っていつ、どこにどうやって支払うの?

A.支払いは相続開始から10ヶ月以内に税務署に現金で支払うと定められています。

その際、「揉めているからまだ相続税が支払えません」という言い訳は通用しません。理由があっても期限が過ぎると延滞税などが発生することになるため、とりあえずは財産を未分割のまま納付することになるでしょう。

話し合いが決着してから後日分割をし、税額軽減などの手続きをする流れになり、通常より手間がかかります(申告期限から3年以内)。

まとめ ―相続で揉めないために今からできる3つのアクション―

1.被相続人となり得る人に相続の内容・希望を文書に残すことをすすめる

いわゆる「遺言書」。相続は被相続人となり得る人物が元気なうちは話しづらく、非常にデリケートな話題。しかし、「財産がどれくらいあるのか」「どうしたいと考えているのか」が分からない場合、相続で揉める可能性が高まります。

遺言書があれば、相続をする者や分配を被相続人が自由に決めることができ、トラブルが起こりづらくなるでしょう。

2.家族や身内で相続内容について話し合っておく

遺言で書かれていたとして揉める可能性はゼロではありません。相続はお金の問題だけでなく、さまざまな心情も関わってくるもの。例えば思い出がたくさん詰まった実家は残したいという家族もいれば、これから子ども教育費もかかるし現金化したいと考える兄弟もいるでしょう。

被相続人に希望を伝え、全員で納得のいく相続内容を話し合っておきましょう。

3.相続に強い税理士や相談できる税務署を見つけておく

相続の問題は突然訪れます。いざというときのために、事前に相続について専門的な知識をもった人と繋がっておきましょう。

地域の税理士や務署が相続に関する無料相談会を実施している地域もあるので、そういった機会を積極的に利用してください。

注3 相続税を簡単に計算する方法と控除を利用した節税方法まとめ
https://souzokuzei-pro.com/columns/1/

この記事を書いた人

榎しおこ

群馬県出身・都内在住。現在は2016年3月生まれの娘を子育て中です。

以前は女性向けWEBコンテンツ製作会社にて企画と運営を約5年間経験し、以降フリーライターとして活動。現在は娘に振り回されつつも「コミュニケーション」「生き方や働き方」「終活」をメインに執筆し、WEB媒体や雑誌・フリーペーパーに寄稿しています。趣味は国内旅行。独身時代は一人リュックサックを背負い、全都道府県を制覇しました。

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