Let’s 大人のショートトリップ ~川越街歩き

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新宿から45分。西武特急レッドアロー小江戸号で向かうは、城下町川越。かつて舟運(しゅううん)によって多くの荷物が川を行き来して賑わったこの町は、川を越えなければ来られないということで「川越」と名付けられたという説もあるとか。そんな歴史を調べつつ、現代の我々は陸路を使い、快適な特急列車で小江戸に到着です。

風鈴の音に引き寄せられ…… 氷川神社はパワースポット

外は猛暑。観光案内所で見かけた、色とりどりの風鈴の写真に自然と目が行きます。「川越氷川神社 縁むすび風鈴」。涼やかな音色が聞こえてくるようなチラシに誘われて、氷川神社を街歩きプランに加えることに決定です。

川越に着いたらまずは有名な蔵の街並みを見たい、と思ってしまいますが、ここは大人女子。全行程を歩く自信があればそれもOKですが、周遊バスは氷川神社方面から市街地へ向かう反時計回り。体力の消耗を防ぐなら、氷川神社に先に行くのがおススメです。

バス停目の前の小さな森の入り口、石の鳥居をくぐると、からからからから……と、一斉に揺れる風鈴の音色に迎えられます。境内は大きな神木に囲まれて、そこだけ気温が2-3度は低いような心地よさ。心なしか、風も大きく吹いているように感じられます。

「あい鯛みくじ」には人だかりが。

境内を流れる水辺で、人形(ひとがた)流しなるものがありました。人型の紙に、身体についた穢れを移して水に流すのだそう。もちろん、やってみました。紙製の白く薄い人型は、無事しめ縄の下をくぐって溶けて行きました。そこはかとなく、清々しい気持ちになりました。

それほど広いわけではないものの、お参りをして境内を周り、風を聞いていると心が浄化されるような不思議な感覚を味わいました。

(※川越氷川神社 縁むすび風鈴は9月10日までの開催です。)

歩くだけで心が躍る 蔵の街

氷川神社で少しクールダウンし、気力回復! 蔵造りの街並みまでは、歩いていくことに。10分ほど行くと、札の辻の交差点に出ます。見れば、その先に菓子屋横丁があるとの案内が。少し足を延ばしてそちらを先に見てみることにしました。

菓子屋横丁は、ロの字型の小路に駄菓子や飴、やきそばやかき氷などの店がひしめいています。関東大震災で打撃を受けた東京下町の菓子問屋に代わる菓子の供給場所になり、発展したということで、最盛期には70もの店が軒を連ねたのだとか。現在は十数店舗になっていますが、細い道に次々と現れる駄菓子屋の懐かしい雰囲気に包まれて、(どれを買おう……)と、小銭を握りしめた子どもの気持ちになっていました。2mはありそうな巨大な麩菓子「大黒棒」や芋ケンピ、ふうせん煎餅も気になりつつ、お土産に甘藷(いも)せんべいと紫芋ようかん、飴を買いました。

芋商品が溢れる川越。なぜ川越が芋の産地なのかを観光案内所で聞くと、青木昆陽がさつまいもの栽培法を確立したのち、この辺りでもさつまいもの栽培が盛んになったとのこと。

甘くておいしいさつまいもは江戸時代から人気があったことに加え、重いので陸路よりも船で運搬しやすいという事情も味方して、さつまいもは川越の名産となった経緯は、川越市の公式サイトでも詳しくわかりやすく説明されていて、一読の価値ありです。

http://www.city.kawagoe.saitama.jp/jigyoshamuke/business_nogyo/kawagoeimo/kawagoe_imo.html

(川越市公式サイト)

札の辻に戻り、蔵造りの街並みを歩きます。黒い重厚なつくりの蔵がずらりと並び、壮観な風景です。この蔵のほとんどは、明治の大火で中心部が全焼、その際焼け残った大沢家住宅などの耐火建築に倣って再建されたものだといいます。戦災も免れ、当時の姿をこれだけの規模でとどめてある場所はとても珍しく、この通りを歩くだけでもタイムスリップ感があります。

こうした古い蔵が、店舗や資料館として現役で使われているのがまた良いですね。書店に醤油店、菓子屋、漬物、美容室、襖張り……生活に必要なものが全てあり、これぞ商店街という店揃えが新鮮に映ります。

可愛らしい和雑貨や箸、ちりめん細工なども多く、ついついどの店も覗いてみたくなってしまって歩みが進みません。飲食店も多いので、ゆっくり街歩きを楽しむことにしましょう。

さつま芋とウナギだけじゃない! 
川越においしいパン屋が増えているという噂

 ところで、川越の街を歩いていると新しいパン屋をあちこちに見かけました。なんでもパン通の間では、川越はパンの街として注目されているのだというではありませんか。芋饅頭も食べつつ、現代の新作パンも味わってみることにしました。

◆川越ベーカリー 楽楽

菓子屋横丁に入るとすぐに、左右に現れる木造りの新しい感じのお店が。左手の川越ベーカリー楽々は国産小麦と天然酵母にこだわるベーカリー、そして右手のカフェが、楽楽のパンを使ったサンドイッチを食べることができる、サンドイッチパーラー楽楽です。

人気の味噌パンは、一見地味な見た目ですがしっかりとした味わいと優しい甘さにほのかな塩味が溶け合って、バテた体に浸み入るようです。枝豆とスモークチーズのパンも、天然
酵母の風味とスモークの香りがしっかりと立って、満足感たっぷり。

店内ではパンを買った人にお茶か珈琲のサービスがあり、乾ききった体にはありがたく、細やかな気配りも嬉しいパン屋さんでした。

http://www.bakery-rakuraku.com/index.html

Vanitoi Bagles

バニトイベーグルは、ベーグル好きの中ではすでに有名なお店。私も最近オープンした国分寺店のベーグルは食べたことがあります。とにかくモチモチでしっかりとした生地のベーグルは本当に美味!……なのですが、こちらの蔵づくり本店、この日(水曜日)は定休日でした(涙)。ちなみに川越にはもう一店舗あるようです。蔵を眺めながらのベーグル。なんともおしゃれですね。

http://www.vanitoy.com/

glin coffee

氷川神社から市役所方向に歩いていると、またパンの看板を発見!食べ歩きコッペパン、とあります。

Glin coffeeは昨年夏にオープンしたコーヒーのお店ですが、種類豊富なコッペパンも好評とのこと。たっぷり汗をかいた身体は塩分を欲しがっていたので、総菜系の中の定番というハムチーズサンドをいただきました。大きすぎず小さすぎない程よいサイズに、しゃっきりとしたレタス、そして優しい塩味のハムとチーズの味も良く、ふんわりおいしいサンドでした。高校時代に買い食いした、パサパサの餡バターから、時代はこんなに進んだのですね(あれはあれで良かったけど)。次回は2階でゆっくりコーヒーと共に味わってみたいと思いました。

https://www.glincoffee.jp/

◆ブーランジェ リュネット

こちらは街歩きからは少し離れたところにありますが、パン好きの同行者たっての願いで立ち寄ってきました。東武東上線川越駅から一駅の新河岸駅より徒歩およそ10分。幹線道路から少し中に入った、決して目立たない場所にあるのですが、遠くからここを目指してくるお客さん(我々もですね)が多いということで嫌でも期待が高まります。

今回食べてみたのは、リュスティック。表面はかなり固めですが内側はもっちりしっかりと柔らかく、天然酵母の深みのある味わいとよい香りが立って、おいしい!仕事でいろいろなパンを食べてきた同行者も、かなり気に入った様子でした。

http://www.boulanger-lunettes.com/index.php


古い街並みを活かしつつ、新しいものをうまく融合させた独自の文化が息づく川越。大人のショートトリップにもおススメです!

この記事を書いた人

青葉まどか

仙台市出身。趣味は本、音楽、映画、という典型的インドア(元)少女。ライター。腰痛持ちだが、時々喫茶店で手伝いもする。「やるなら楽しく、真剣に」がモットー。

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